『劇場版CLANNAD』 感想

詳しいネタバレはしていないつもりですが、管理人の主観が入ってますのでご注意下さい〜。ちなみに管理人はゲーム版は未プレイでオフィシャルコミック版だけ読んでいるという中途半端な視聴者ですので、そこら辺は多めに見てやってください;;
それでは、「続きを読む」からドゾ。


劇場版AIRの時とは違い、原作を知らなければ先入観を持たずに観られるかな〜と思ったのですが・・・現実はそう甘くはなかった・・・・。もちろん、テレビとは違って、1時間半で描ききらなければいけないことも、人物相関図も簡略化させなければいけないことも分かっているつもりですが、それでももう少しなんとかならなかったの?と思わせる出来でした。キャッチコピーの「大切な人をなくしたことがありますか?」の通り、テーマは人の「死」であり、残された人々がそのなかでどのように生きていくかに重きを置いたのだと思います。


しかしながら、肝心の主役である朋也と渚に対して感情移入しづらいんですよね・・・。心理描写を表すシーンが少なすぎて。高校編が緩やかに時が進んでいたと思ったらいきなり同棲編に突入してたりして吃驚(汗)しかも二人の心の交流がダイジェストになったかのようにハイスピードで進んでいって最後に汐ちゃんが登場して終わり、だったので、ちょっと待て!私を置いていくな!!と(笑)


朋也の様々な苦悩や葛藤は細かく描かれていたと思います。ただ、渚へ惹かれていく過程が弱いし、途中から周りに対する態度が一変するなどいまいちキャラが分からない。なんで劇の途中で自分と同じ夢を見ている→好きだ。になるのかも。尺の都合でああなったと言われればそれまでですが;;
あと、原作にわりと忠実だと言われているコミック版を読んだ限りでは、渚はちょっと気弱だけど、芯が強くて応援してあげたくなるような女の子だったんですが、劇場版は本当に夢の中にいるような子で、良く言えば理想の女の子、悪く言えば血の通っていない女の子といった印象に感じられました。朋也のことも好きだと思ってはいるんでしょうが、特別大切な人という感情はあまり伝わってこなかったんですよね。


そして智代と杏が空気すぎ。なんか序盤は悪役みたいな登場の仕方だったし(笑)料理をしている智代は可愛くていいな〜と思ったけどさ。あと、春原・・・。彼ってここまでくだけたキャラでしたっけ?黙っていれば格好いいのに顔が崩れすぎてて不憫でした。根は良い奴なのに損な役回りかも。


あと、クラナドのタイトル通り、家族というもうひとつのテーマにも注目してたんですが、これは朋也たちのアパートに集結した皆で擬似家族を作り上げているという見方でいいんですよね?パンフレットにも「血が繋がっていなくても家族になれる」みたいな意味合いで書かれていたので。皆でだんご大家族歌唱は心温まる感じで和みました。



総評は脇役の出番を減らすなりなんなりして、主役二人の心理描写をメインにすればすんなりと入り込めたかな〜という。素材はいいのに料理する人が下手だったってことなんでしょうが。演出然り、ところどころに挿入される劇画調然り(汗)やはりあの監督の作風は管理人には合わないのかもしれません。これは私が少女漫画の読みすぎだからなのかもしれませんが、やっぱ人物の心を表現するのは大切だと思うのでね・・・。ここはひとつ、来月からの京アニ版に期待を寄せることにします。
相変わらず、まとまりのない文章ですみません〜。ここまで読んでくださった方、ありがとうございました!